令和8年1月度 御報恩御講 拝読御書
令和8年1月度 御報恩御講 拝読御書
『生死一大事血脈抄(しょうじいちだいじけちみゃくしょう)』
文永(ぶんねい)9(1272)年2月11日 聖寿51歳
相構(あいかま)へ相構(あいかま)へて強盛の大信力を致して、南無妙法蓮華経臨終正念と祈念し給(たま)へ。生死(しょうじ)一大事の血脈(けちみゃく)此(これ)より外に全く求むることなかれ。煩悩即菩提・生死即涅槃とは是なり。信心の血脈(けちみゃく)なくんば法華経を持(たも)つとも無益(むやく)なり。
平成新編日蓮大聖人御515㌻1~3行目)
【背景・概要】
本抄は、文永9(1272)年2月11日、日蓮大聖人様が51歳の御時、佐渡において認められ、最蓮房へ送られた御書です 。本抄のなかで、最蓮房(※)の質問に答える形で、上行所伝(じょうぎょうしょでん)・末法適時(まっぽうちゃくじ)の南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)を受持することが、過去・現在・未来の三世に亘(わた)る生死一大事の血脈を受け継ぎ、即身成仏する信行となる旨を示され、またその血脈を受ける信心の在り方は、広宣流布を目指し、異体同心して南無妙法蓮華経と唱えていくことであると御指南されています。
更に、大聖人様ご自身こそ地涌(じゆ)上行菩薩(じょうぎょうぼさつ)の再誕として末法に出現し、南無妙法蓮華経を流布(るふ)することを示されています。
拝読の箇所では、その大法を強盛に受持信仰していけば、必ず即身成仏の大功徳を成就するようと仰せられ、本抄を結ばれています 。
※最蓮房(さいれんぼう)
大聖人様より以前に流人として佐渡に流されていた天台宗の僧侶で、塚原問答(つかはらもんどう)で大聖人様の堂々たる尊容(そんよう)、さらに理路整然(りろせいぜん)とした御法門を聴聞するうちに、その教えこそが末法の一切衆生救済の正法であると信ずるに至り、文永9年2月初旬の頃、帰伏(きぶく)と考えられる 。
大聖人様の弟子になってからは、更に様々な迫害を受けたが、たとえ様々な苦難が押し寄せようとも、真実の法を修行できるならば、これに過ぎる喜びはないとの確信を深め、諸難を乗り越えていった。
【語句の解説】
・生死一大事・・・生死とは、三世に亘って生まれては死に、死んでは生まれることを繰り返すこと 。一大事とは、その生死の中で最も大事なこと、人生の究極の根本的解決となるもの 。
・血脈(けちみゃく)・・・法の教えが師匠から弟子へと受け継がれることを、身体の血管・血流や、血が親から子へと受け継がれることに譬える 。
臨終正念(りんじゅうしょうねん)…死に臨んでも心を乱さず、妙法を唱えつつ成仏を正しく念じることをいう 。
・煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)・・・煩悩とは心身を煩い悩ませる一切のはたらき 。菩提とは悟りの境地 。爾前経では、煩悩を断じ尽くして菩提に至ると説かれるが、法華経では、煩悩がそのまま菩提と開かれる功徳があると説かれる 。
・生死即涅槃(しょうじそくねはん)・・・法華経に、生死を繰り返す迷いの苦しみがそのまま涅槃の悟りとなる功徳が説かれる 。
〔通 釈〕
くれぐれも強盛の大信力を起こして南無妙法蓮華経臨終正念と祈念しなさい 。生死一大事の血脈は、これより外にまったく求めてはならない 。煩悩即菩提・生死即涅槃とはこのことである 。信心の血脈がなければ、法華経を受持しても無益である 。
【御妙判を拝して】
拝読の御妙判では、『生死一大事血脈抄』の御教示の「生死の一大事が師匠から弟子へ示された」内容中、いかにすれば我等の大願たる即身成仏を得られるかを示されています。
その教えとは、平生に常々に即身成仏を得られるようにお題目を唱えることであると教えられ、更にそのこと以外のことを願ってはならないとも教えられています 。御本尊様にお題目を唱え叶えられる即身成仏の大願とは御本尊様の功徳であり、しかしそれ以外のことを祈るならば、幾ら信心をしていても即身成仏の大願の功徳を得られることはないとも教えられています 。
大聖人様は「即身成仏を願う」祈りに①多念と②刹那の二通りあると示され、①多念とは、常日頃または臨終が判った時に、即身成仏を願ってお題目を唱えることであると教えられています 。②刹那とは、臨終のその時の一念に即身成仏を願ってお題目を唱えることであると教えられています。
また大聖人様は、最蓮房が病気療養を願い山籠もりを願い出たときに、その願いを受けつつ大聖人様は「法華経の修行者は信心を怠けることなく、退転することなく、ただただ法華経にその身を任せて仏の仰せの通りに正直に修行すれば、後生は即身成仏を叶えられることは言うまでもなく、現世でも寿命を延ばす大功徳を得ることが叶う」(最蓮房御返事 642㌻ 取意)と仰せられ、病であっても否や病だからこそ一層の信心を奮い起こし、御本尊様への信心を奮い起こし、お題目を唱え、自行化他の修行に励むことが肝要であり、それに努められる者は御本尊様から現世には当病平癒の功徳と後世には即身成仏の大功徳を得られると教えられています 。
「信心の血脈なくんば法華経を持つとも無益なり」と仰せられています 。大功徳たる諸願成就ならびに即身成仏を得られるのは「正しい信心」があった者です。
しかし我々には「正しい信心」を判断することはできません。
「正しい信心」を知る方とは日蓮大聖人様であり、大聖人様の血脈をお受けされる御歴代御法主上人猊下です。
ですから我々は、現御法主日如上人の御指南を『正しい信心』と拝し、日如上人がお示しされる御指南を正直に行うとき、その僧俗は「正しい信心」を行じている僧俗なのです。そしてまたその僧俗には大功徳が得られるのです 。
御法主日如上人猊下は、本年を『団結行動の年』と銘打たれ、その意義を「全国の講中共に仏祖三宝尊への御報恩のもと、僧俗一致・異体同心し、総力を結集して勇猛果敢に折伏を実践し、以って一天広布を目指して、大きく前進すべき誠に大事な年」(新年之辞・『妙教』令和八年一月号)と仰せられています。
また日蓮正宗重役・藤本日潤御尊能化は「団結とは、大きくは宗門僧俗全体の一致団結であり、小さくは個々の各支部の一致団結となりますが、その目標とするところは、いずれも正法正義の広宣流布達成以外の何ものでもありません。
而してこの目標達成のために為すべきなのが「行動」に他ならないと思います 。此の「行動」が如何にあるべきか、夫々(それぞれ)個々の支部の状況に様々色々であると云うべきですが、一口に云って「折伏育成」こそが、すべてと云えると思います。
それには、自らの支部の実状をしっかりと見きわめ、何が必要か、何が大事かを把握し、その改善向上を目指して力を尽すべきであります」(『大白法』令和八年一月一日号)と本年「団結」と「行動」をいかにすべきかを示しています。
以上より我等円照寺僧俗は、①寺院の恢復、②折伏誓願目標成就、③異体同心、の円照寺三大誓願を共通意識とし、昨年以上に励行することを目標として努めていくことを本年の我等が進むべき道であると心得て、本年を精一杯励行しましょう。
以上
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